弌矢コード

挿絵に負けたくないです。

美しい週末

美しい週末が訪れる。
あたしは幼馴染みの恋人と、フェスティバルに行く。
気候は上々、海外航路は初めてだ。
ニーナ・クラヴィッツの演奏を間近でみるのだ。
今夜、眠れそうにないから、お風呂に入って、
寝酒にイェーガーマイスターを煽り、
ニーナ・クラヴィッツの音楽をかける。

あたしは足元はすぐに沈んでしまうから、
すぐ次の足元を探さなければいけない、そんな女の子だ。
恋人はそういって、以前の週末にあたしを傷つけた。

音楽が止まっている。あわててレジュームしながらチケットを確認する。
スーツケースのなかはきちんと揃っている。
ラブリーな小物で一杯のこの部屋ともしばらくさよならだ。
とりとめのない束の間の別れ。
別れてばかりいるあたしの何かが変わるだろうことを期待して、
次の時間を待ち構えている。
もう美しい週末は始まっている。