弌矢コード

挿絵に負けたくないです。

上下

いつものように一作業終えかけた私は、朝なのに麗らかな午後にいる。通勤電車が街の高みを進んでいくのが窓から見渡せる。箱の中に孕まれた寝不足、乗り込んでいる友人は疲れ果てているそうな。そうタイムラインで一報を受けた。
今朝の友人達は疲れている。私は麗らかな午後にいる。 
石鹸水で壁に貼り付けた、太陽の下のジャンゴ・ラインハルトのポスターを眺めながら、私はヒップホップジャズを聴いている。ジャズ・リベレーターズのルーズなナンバーが部屋の中をたゆたい踊る。
朝の友人達は通勤で疲れていて、紅茶を飲んでる私は今からお酒を飲もうかしら。
我々はすれ違わない。決してだ。
晴れやかに陽は暮れて、友人達と私はタイムラインで交差している。
ベケットの言うように、すべての量が不変であるならば、我々は支え合い続ける。
ある方向性に向けて。
そう努めてみる事もし可能なら。
私はまた一報を受けた。
窓の太陽の色を味わった。