弌矢コード

挿絵に負けたくないです。

PUNK 檸檬  三つのスタンザ

日が暮れるまで公園で、
レモンであいつとキャッチボールしたぜ。
剛速球での投合いだ。
破裂したほうが負けというルール。
バシリと鳴って、素手がしびれる。
なんたって時速100キロ以下は許されないからな。
レモンは結構固いんだ。
とんがり部分が当たると悲鳴あげたくなるほどさ。
天に向けて足を上げ、振りかぶって相手へとぶっ放つ。
イレギュラーな軌道はあのかたちのせいだ。
夕焼け小焼けで気も触れておれたちはHARDCORE。 

明くる日もつづいたぞ、
公園から高架下に移動して。
至近距離で剛速球だ。
お互いの距離は歩幅五歩、
やるかやられるか、
おれたちは捕り損ねることなく遂行した、
おれたちが限度に達するかレモンが限界か、
瞬間を大切にした。
電車が通った気がしたが知ったことではないんだから。
もうもどれないことだけがお互いには分かっていた。
青いむなしさにため息つきながら豪速球投げ合った。
ただのレモンとともにお互いくたばってしまえばいいと。 

青二才だよ。
もうぶっ壊れてしまう。
潰れるレモン、
爆発などしなかった。
あんなに期待していたのに、すべてが嘘っぱちだ。
甘酸っぱいから甘いを引いている。
空白少年、
空の色が見えない。
やけに目にしみていた。